自分より優れていることを認めて、相手に敬意を払うこと
「一目置く」とは囲碁の言葉が由来です。
実力が劣るものが先に碁盤に石を置いてから対局を始めることを指しています。
実力があるからこそ、一歩下がって対局に挑む姿は勇ましく堂々としています。
あなたの周りに一目置く人はいますでしょうか。また、あなた自身は周りから一目置かれているでしょうか。
今回の記事では、「一目置かれる人が他人にしないこと」「逆に、してしまう人の心理」について見ていきます。
一目置かれる人が他人にしないこと
いきなり結論です。
一目置かれる人が他人にしないこと
- 他人を攻撃しない
- 他人を否定しない
- 他人を論破しない
これらをしないだけで自然と敵が減り味方が増えます。
逆にいうとほとんどの人がしてしまうので、やらないあなたが勝手に際立って一目置かれるようになるのです。
「なんだ、当たり前のことじゃないか」と思ったでしょうか。
その通りです。当たり前のことなんです。
ですが
もしかしたら、あなたも無意識にしてしまっているかもしれません。
最後まで読み進めてみてください。
改めて自分自身の行動と照らし合わせることで、気づくことがあるはずです。
❶他人を攻撃しない
一目置かれる人は他人を攻撃しません。
攻撃したくなる感情は、自分に由来するものだと気づいているからです。
冷静さを持ち合わせているため、例え攻撃的な感情になったとしても、客観的に自分を見て感情をコントロールすることができます。
他人を攻撃してしまう人
他人を攻撃する人とは
- 人に対してあたりが強い
- すぐに怒ったりイライラしたりする
- 自分より目立つものをすぐに妬んだり、愚痴ったりする
このような人です。あなたの周りにもいるでしょうか。
これをみて自分はこんなことしないと思ったでしょうか。
- 人の揚げ足をとる
- 人をネタにして笑いをとる
- 人のアラばかり口に出す
このような他人をバカにするような行動も立派な攻撃です。
相手の心は「しっかり」と傷ついているからです。
言われた相手は、潜在的にあなたに不快感をもち、敵意を感じているかもしれません。
他人を攻撃してしまう人の心理
自分を大きく見せたい
攻撃的な人は自分を大きく見せたいという心理が働きます。
なぜ大きく見せたいかというと、本音は小心者で弱い性格だからです。
小心者で弱い性格だからこそ、必要以上に自分を大きく見せたくなるのでしょう。
自己防衛本能が強い
攻撃的な人は無意識に相手に対して強い言葉を使ったり、乱暴な態度を取ることがあります。
これは防衛本能が強いからで、常に自分を守ろうという潜在的な意識があるからです。
無意識に攻撃してしまうというのは自分に弱さがあるからで、それを守ろうとする心理が働くのです。
先手を打って予防している
攻撃的な人は自分の内面の弱さを知っているので、攻撃される前に先に相手を攻撃してしまいます。
心理的に他者を攻撃している間は安心感があるので、先手を打って予防するのでしょう。
ささいなことでも相手を責めるのは、予防して自分を守ろうという心理が働くから。攻撃されるのが苦手というのは心が弱い証拠です。
❷他人を否定しない
一目置かれる人は他人を否定しません。
自己肯定感が高く、他人を尊重することができます。
また、誰だって否定されたら気分が害されることを知っています。
物事を正しい正しくないという基準で見ていないので、たとえ違和感があったとしても人の数だけ正義があると受け入れることができるのです。
他人を否定してしまう人
ネットが普及して、簡単に「他人を否定できる」世の中になってしまいました。
そのため意識しておかないと否定癖がつきやすくなっています。
否定的なことを言う人は、思考の軸が自分中心すぎて、他人をうまく理解できていません。
自分と違う価値観を持つ人の考え方に興味がなく、自分が良いと思わないものに対して「非合理的だ」と見下してしまうのです。
他人を否定してしまう人の心理
自分が正しいと思っている
否定的な人は、自分の意見を曲げない高いプライドを持つ性格であることが多いもの。
自分の意見を尊重しすぎるあまり、他者が自分の意見に沿わない発言をしていると、どうしても同調できず自分の意見を押し通してしまうことがあります。
自分が秀でていると考えることも度々あるので、職場やプライベートでも否定から入る発言をすることもあるでしょう。
相手を軽視している
会話する相手のことを大切に思っている場合、相手を尊重する言葉が出てきます。一方で、相手を軽視している場合は優しい言葉が出ないもの。
友人が何かに向かって頑張っている時に、「できるわけない」と否定するなど、冷たい言葉を放ってしまい、時には相手の心を知らず知らずのうちに折ってしまうこともあるのです。
会話する相手のことを尊重できていないと、否定的な態度をとってしまうこともあります。
自信がない
自分に自信がないと、自分の弱さを隠すために言葉が鋭くなるものです。
会話をしていても、ふいに弱点や論理の穴を突かれてしまうのを恐れ、牽制の意味で否定から入ってしまうこともあります。
周りから否定される前に自分から否定することで自分自身を守っていることが、否定的な人にはよくあるのです。
❸他人を論破しない
一目置かれる人は他人を論破しません。
たとえ正しいことを言っていたとしても論破してしまうと、相手の心に響かないことを知っています。
論破して相手の心を折ったところで何もいいことがないことがわかっているのです。
他人を論破してしまう人
自分の知識やスキルに絶対的な自信を持っていて、誰かが間違ったことを言った時には、その相手が上司でも部下でも取引先でも、正論をぶつけて説得しようとしてしまいます。
論破しようとする人は、自分では冷静でいるように思っているかもしれませんが、実は冷静でいられていない人が多いです。
ムキになって相手をねじ伏せようと思ってしまうのであれば、それはもう冷静ではありません。
また、負けたくないという意識が強いのも特徴です。
それには劣等感が強いことが関係している人がほとんどです。
劣等感が強いからこそ、負けたくない、優位でいたいという思いが強くなります。
他人を論破する人の心理
優位に立ちたい
相手よりも優位な体勢に持ち込みたいと強く思うあまり、論破しようとする人です。
マウントをとり偉くなって、その場のリーダー的な存在になりたい、勝者になりたいと思っています。
弁が立つ自分に対して、酔っているところもあります。
認められたい
他人から、「すごい!」「偉い!」「賢い!」などと思われたがっている承認欲求の強い人です。
おしゃべりであること以外にそれほど優れて目立っているところもないので、相手を論破して他人から認めてもらいたい、称賛されたいと思っています。
負けず嫌い
何においても、誰においても、とにかく負けることが嫌いな人です。
相手の意見を呑んだり理解したりすることは負けだと考えており、相手に反論させたくないので屁理屈だろうと何だろうととにかく話し合いに勝とうとします。
相手が納得しようとしまいと、黙らせたら勝ちだと思っているところがあります。
他人を【攻撃/否定/論破】してしまう人の改善方法
心理を理解する
そのような行為に至ってしまう心理を理解すると、冷静になることができます。
自分の感情がどういった理由で動いたかを観察するのです。
人の感情は仕組みでできているので、構造を理解するとコントロールできるようになるのです。
勝ち負けという概念を捨てる
人にはそれぞれ価値観・捉え方があり、常識も違います。
議論をしたところで答えがないこともあります。
つまり、多くのことは正解がないのです。
勝ち負けではなく、どうしたら今よりも良い状態になるのか、というところに意識を向けましょう。
劣等感を克服する
劣等感は自分では気づいていなかったり、心の奥底に隠してしまったりしていることもあるので、専門のカウンセラーからカウンセリングを受けるなどして、を克服していきましょう。
劣等感から解放されれば、今よりも断然生きやすい人生を送れるようになります。
まとめ:理解するだけで変わります
いかがだったでしょうか。一つでも当てはまった人は少し注意が必要です。
「攻撃/否定/論破」
どれも強い言葉なので一見自分は大丈夫だと思いがちですが、無意識のうちにやってしまっているかもしれません。
やってしまう心理を理解すると、俯瞰して自分を見ることができ、冷静になって対処することができます。
人の内面はすぐには変わりません。
ですが、筋トレで筋肉を大きくできるのと同じように、自分の内面も時間をかけて少しずつであれば変えることができます。
今回の記事で思い当たる節があれば改善してみてください。
そうすると、あなたも周りから一目置かれる人になるでしょう。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。